美人カフェ“BLUE BIRD”
これまた真っ黒な髪に真っ黒な服。

俺の元・同級生、平野椿。

「んだよ、儲けさせようってのに。」

「はいはい。んで、ドコよ?」

「とりあえずワキ脱毛で。」

「あらあ?そんなんでいいのぉ?」

「素人さんの客だから」

「…っ、へぇ~。」
目を丸くする椿。

「わかったわ。えっと、ミナさん。綺麗にしてあげるからね。」

バンバン、と背中をたたく。細い腕からは考えられない怪力、今も健在か。

「よろしく~。俺買い物ね。」

「はいは~い。」

ひらひらと手を振る椿は、もう医者の顔だった。

俺がなれない、医者の顔―…。
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