美人カフェ“BLUE BIRD”
「すびばせん・・・。」


もう、泣き始めたのが『昨日』に変わっている時間に、ミナさんはようやく静かになってきました。


「大丈夫ですよ。逆に・・・それくらい泣いてくれなきゃ、怒ったかもしれませんし。」


「な、なんででふか・・・・?」


顔が真っ赤ですね。話が終わったら、すぐにアイシングしないと。

「それだけの強い『想い』があるから泣くのでしょう?好きだと言いつつ失恋しても顔色ひとつ変えない遊びなら、そっちの方がガッカリですし。」


・・・私には、無いモノだから。

余計、かもしれませんが。


「きっとそれは、無駄になりませんよ。」

「無駄になんなくったって、叶わないってことは、辛い・・・です・・・。」

涙交じりにミナさんは呟く。

「わかってます、美砂先輩は明るくて、美人で、すんごくお菓子がおいしくって、私とは天と地の差だって。私なんて暗いし、キレイじゃないし、叶わないってわかってるのに・・・美砂先輩が憎くて堪らない・・・ホントの事言うと、どうして私の年齢が・・とか、もっと先にここに来てたら違ったんじゃないかとか、醜い考えばっかり、さっきから・・・・。」


「追い討ちをかけるかもしれませんが、貴女が『明るくて、美人で、すんごくお菓子がおいしく作れ』たって、倉田先輩は振り向かないかもしれませんよ。」

ポン、ポン。

頭を撫でながら、私は持論を話し始めました。
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