空がほしい
楓の記憶が一気に蘇った。

それは最後の中総体のとき、決勝を見ていたときだ。

西岡中が第3Qで73対61、12点差で負けていた。西岡の実力では誰もが負けだと思っていた。

第4Qが始まり今まで出ていなかった人が出てきた。それが真一だ。最後の思い出に出したのだろうと思った。


だけど、それは間違いだった。西岡の主力メンバーは真一を含めるメンバーだった。




「ピーッ!」
試合が終了した。


73対79で西岡中の勝ちだった。


真一が出ると、チームの集中力が全然変わっていた。得点もほとんど真一が一人で持っていって、とったものだ。

そのとき初めてオレは空気が止まるという瞬間を感じた。
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