魚住の生き方
「夢があるんだ」とそのホストは言った。でも、「綺麗だね」とは言わなかった。廻りにはいくらでも居たから。私程度の女は。だからなのかな。居場所を見つけた気がした。「必ず返すから」と言われて、お金を貸した。嘘だとはわかっていた。それでも、何かを信じたかった。そうしないことには、生きては行けなかった。
< 81 / 110 >

この作品をシェア

pagetop