そのオトコ、要注意。


あたしは言われた意味を把握出来なくて。


「…どういう意味よ」

ぶっきらぼうに聞くと、彼はまた面白そうに笑みを深くする。

「いや。そのまんまだと思って」


は?


「ちょっと。勝手に一人で納得してんじゃ―――

「だから」


グイッ

「はぃあッ?」

あたしはいきなり腕を引かれ、そのまま奴のテリトリーに収まった。


「―――これからよろしく、…ってことだ」


耳の裏で嫌でも心が震えてきそうな低音で囁かれ、馬鹿みたいに固まってしまったあたしに彼は小さく笑い、そのままあたしの唇にキスを落とした。



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