そのオトコ、要注意。


――――…

トントントン…

あたしは今、お父さんの帰りを待ちながら夕飯の手伝いをしている。

これでも料理は得意なほうなんだよ!
周りからは驚かれるけどね。


「お母さーん。サラダ、盛りつけちゃうよー?」

「ん、お願いー」


はぁ。
お父さん遅いなぁ。
早くこのモヤモヤ晴らしたいのに。

それに友輝もまだみたいだし…。


ちょうど玄関の扉が開く音がした。


誰か帰って来た!


「ただいまー」

リビングに入って来たのは待ちに待ったお父様!

あたしは手伝いをさっさと切り上げてお父さんのもとにダイブ!


「み、美羽?」


さすがのお父さんもこれにはビックリしたみたいで、ネクタイを緩める手を止めた。

お父さんの驚き顔なんて貴重だから思わずニヤニヤ…じゃない、ニコニコしてしまう。



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