そのオトコ、要注意。
はいはいはいッ!
あたし、やりたい!
立候補するする〜!
ここは私に任せて下さい!
「……一気に人気職だな、こりゃ」
『有栖川効果』凄まじ、ってとこか、と何だか上手いこと言ったというような感じのすがやん。
いや、感心してないでどうにかしようよ…
すると――
「先生」
「おっ、有栖川」
「提案があります」
その言葉にみんなが一斉に有栖川ルイに注目する。
「俺が決めていいですか。一緒に仕事する子を」
突飛なことを言い出す有栖川ルイ。
「…まぁ、いいかぁ。有栖川が選ぶっつーんだったら恨みつらみもねぇだろ。じゃあ、任せた」
ちょっとちょっと。
そんなテキトーな……
有栖川ルイが教壇に立つと、女子の面々は今か今かとそわそわしながら待ち構えてるのがわかる。
「それじゃあ…」
みんながツバを飲み込む音が聞こえた気がする。
何か一気にアホらしく感じてしまったあたしは女子委員の選出なんて興味がなくて机に突っ伏した。
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