星は輝く・・・
「あたし一時間丸まる捜しちゃったよ」




「一時間も!?ごめんね、心!」




「いいってば。全部空が悪いんだし」




隣の空は“すんませんでした”って言って反省してる様子。





――・・・―――・・・・・・




あたしと空が帰るって言うと、心も一緒に帰ると言ってきたので、今三人で仲良く下校中。




空は自転車を押して、徒歩のあたしと心に合わせてくれてる。





「空ってさぁ、最近女といないよねぇ」




心が不思議そうな顔で尋ねる。




それはあたしも思った。
前なら一緒に帰るなんて有り得ない話だったから。
いつもなら女の子と一緒に帰ってるか、部活に行ってるかだ。



それなのに、最近は帰る所か、話している所まで見かけなくなった。






「ん~、かもな」



「だよね?なんで?」



流石は心、情報探りが好きなようだ。





「ああ・・・全員と切った」




「「え!!ほんと!?」」




あたしと心の声が重なる。




「うん。驚きすぎだから」




そりゃ驚くよ!!!
女好きの空がそんなことするなんて、槍が降るって!




「俺、超純粋な子に戻る予定だから」



「嘘くさい・・・」




あたしがそう言うと、頭を小突かれた。





「じゃあ絶対なってやるよ。賭けてやってもいいぜ?」




「どーせ無理だって。なら、なれないに1000円くらい賭けてあげよっか?」




空を馬鹿にしてあたしは悪戯っぽく笑った。
しかも500円ならまだしも、1000円って言う高い額はカナリ失礼。



「言ったな!?なったら本当に払えよ!」




「おっけーおっけ~♪」


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