星は輝く・・・
心と佳保の協力もあって、わずか15分足らず決まった。
なんと佳保のクラスは我がクラスの第二希望、喫茶店らしく・・・。
羨ましい。
あたしなんてお化け屋敷、5クラスくらいと被ちゃってさ。
「あたし椿の所見に行くからね~」
「きっとろくでない物が出来てるような気がするよ?」
「あははっ、それでも行くよ。どうせ空が王子様役なんでしょ?」
佳保の何気ない言葉に、あたしは思わず足を止めた。
そうだ・・・
「椿?どうしたー?」
心と佳保も止まって、あたしを見る。
そーじゃん!その手があったよ!!
「佳保!マジありがとう!!」
あたしは佳保の手を握って、マジ泣きしてしまいそうだった。
佳保は突然すぎて、目を大きく見開いて驚いている。
「え?ちょっとアンタ、まさか」
心が眉間に皺を寄せる。
「そのまさか!空に王子役やってもらう!!」
あたしは堂々と胸を張って得意げに答えた。
だって空が王子するって聞いたら、色んな人が見に来るはず。
それにクラスで一番格好良いのは空なんだし。
推薦で決めたって、絶対空になっちゃうよ。
「空がやるかぁ~?アイツ絶対裏の方回るって」
まあ・・・心が言う事は御最も。
空は根っからの面倒くさがり。
コタツに入ってテレビのリモコンを取るのも、カップラーメン作るのも、家から近いコンビニに寄るのも、全部、めんどくせぇって言ってしない。
そんな空がやるって言うのは、0に等しい。
「でもでも!もしかしたらやってくれるかも!」
ガッツポーズをとると、心に腕を下げられて、“無理に決まってんでしょ”と言われた。
・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱり?