星は輝く・・・
分からないけど、ムカついたし、裏切られた感あったし。



それからあたしは何をするのも手につかなくて、失敗の連続だった。



・・・ちくしょう、全部空の所為だからね。



夏休み中に活動してもいいのは、平日の九時から夕方の四時までと決まっている。




窓の外はもう赤く染まっていて、黒い鳥が間抜けな声を出して鳴いていた。




あたしは実行委員だから、皆が散らかし後の片付けと教室の鍵を閉める仕事が残っている。



だから、心と佳保には先に帰ってもらった。




「で、なんで空は帰んないの?」





「俺がいたら邪魔?」




机の上に座っている空。




「別に、そういうわけじゃないけど・・・」




床に落ちてるゴミをほうきで掃く。
ジュースを飲んで空になってるペットボトルを拾って、ゴミ箱に捨てる。



よくこんな短時間で汚せるなぁ・・・・・・。





「なんか椿、今日はご機嫌斜め?」






「なんで?」





「ずっと上の空じゃん。返事超適当だし」





「空が嘘つくからじゃん」




教室を掃き終わって、後ろの掃除用具入れにほうきを戻した。



あんなの、ただの冗談であたしが持ち掛けた賭けなのに・・・・・・

でも空はああやって言い張るから、ちょっと嬉しかった。


自分でも、何が嬉しいの?ってなって、よく分かんないんだけどさ。



「俺?嘘ついたっけ?」



「・・・ついたよ。多分ね」




振り返って帰ろうとすると、すぐ後ろに空が立っていた。



い、いつの間に来たの・・・・・・。




「なんて嘘ついたの?俺」




「知らない。自分で考えれば」




なんでこんなにイライラしちゃうの?
あんなの見ただけで、どうして・・・?


昔だったら、空がどんな事言おうと、何しようと、関係ないからどうでも良いって思ってた。



・・・・・・でも今は違うの?

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