星は輝く・・・
久し振りに行く空の家は、多分中学二年振り。
中二くらいから空が、俺の家これから無理だからとか言い出してからは、一回も行ってない。
どうせ彼女が行くからなんだろうけど。
「ねぇねぇ、一個聞いていい?」
空の腰に手を回して、ベッタリするあたし。
なんか人に抱きつくのって安心するんだよね。
「んー?何?」
空の家の近くにあったゲームセンターが目に入る。
「なんで、おととい・・・・・・キスしてたの?」
この事、ずっと気になってた。
空は女の子の手を振り払わないし、しかもその日に告白してきたし・・・。
「話すと長いから、俺の家着いてからな!」
「りょーか~い」
複雑そうな話なのに、何故かあたしは余裕があった。
空から告白してきたからかな?
だって普段周りから寄ってくるから、彼女には困らないはずなのに、空から言ってくれて本当に嬉しかった。
空の家に到着して、中に入ると、空のお姉さんのリカちゃんがいた。
リカちゃんは二十歳で、近くの大学に通ってる、超絶美女。
空に顔がそっくりなんだ。
「あれ、椿ちゃん。久しぶりー」
「久し振り!リカちゃん髪切ったんだぁ」
前までロングヘアを緩く巻いていたのに、あたしと同じようなボブショートになっていた。
「椿ちゃんも切ってんじゃん。あたし等何かと髪型一緒だよね!」
「確かにね」
でも顔の中身からスタイルまで全部違うって言うのが悲しいよな・・・。
二人でぺらぺら喋っていると、空が“姉ちゃんもういいだろ”って言ってあたしの腕を引っ張った。
「何よ空ー。久し振りだから話せたのにさ。・・・・・・あれ?心ちゃん達はいないの?」
閉められた玄関のドアを不思議そうに見つめるリカちゃんに、空が来ないよ、と言った。