星は輝く・・・

あたしはすくっと立ち上がる。
何処も痛くありませんよ、とでも言うように。



「は?嘘つくなよ。泣いてたじゃん」


空も立ち上がって、あたしを若干睨む。




「だぁかぁらっ大丈夫だっての~♪
ちょっとビックリして泣いちゃっただけ」



空からぱっと目を逸らし、自分の席に戻った。
そしてまた、大丈夫だとアピールするように
座席表の最後の一枠に判子を押した。



“ねっ大丈夫だから、心配しないで”と言って笑った。




お願いだから、早く行ってよ・・・。
人に泣いている所、見られるの一番嫌いなんだから。
泣きたくても、泣けないじゃん。


流石にしつこく言うと、空は納得いかない顔して、
自分の机の横に掛けてあるバッシュケースを取って、
教室から出て行った。


なんだ、忘れ物取りに来たのか。


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