星は輝く・・・
いつもだったら、なんで?とか、いやだしとか、屁理屈ばかりの空も、美人のサクラ先生の言うことには素直に聞いた。
「じゃあ、ちょっとボタン開けて左肩見せてもらえる?」
あ、そのために空を出したんだ。
納得・・・。
あたしの傷を見たサクラ先生は“痛かったでしょう?相当強くぶつけたのね”と、自分が怪我したみたいに、顔が強張っていた。
あたしは左肩なんて見えないから、どれくらいの傷だなんて分からないけど・・・。
結構な怪我みたいですね。
消毒液がやたら沁みてヒリヒリと痛んだ。
これ、風呂は入ったら絶対痛いよ~・・・。
ついでに膝の手当ても済ませてもらって、服を整えた。
すると、
「ふふふ」
!?
いきなりサクラ先生が笑い出した。
「?・・・あの?」
そんなにあたしの怪我がおかしいか。
「もしかして、春野さんは神矢君と付き合ってるの?」
・・・は!!?
「いえ、とんでもないです。ありえない話なんで!」
あんな美形と付き合えるか!
あたしただの引き立て役じゃん!
てか、空は弟っぽいし、あたし年上がタイプだし!
「そうなの?お似合いなのに」
悪戯っぽく笑うサクラ先生。
「それもないです!空はサクラ先生みたいな、美人で優しくて、大人っぽい人が似合うし」
それを言うと、“やだ、どうして私なの”と可笑しそうにくすくすと笑う。
こんな対応までもが大人・・・・・・。
あたし、こんな人になりたかったんだなぁ・・・。