星は輝く・・・

03,皆の彼

-空said-



「・・・んっ」



夕方の、誰もいない理科室。



「っ空・・・」



俺は、今まさに“お楽しみ中”。



ここは北校舎の2階で、放課後になると全然人が来ないから、結構都合がいい場所。





いつも違う女ばっかりとっかえひっかえする毎日。
ぶっちゃけ、顔が可愛かったら誰でもいい。

女遊びが激しくなったのは、中学2年の時からだ。
きっかけは特にない。
ただ、中学上がってから、飽きるくらい告白されて、
俺モテるじゃん、とか自意識過剰に気付いた俺。


でも、友達の前では一応否定する。


最初は健全なお付き合いって言うものをしていたけど、付き合う対象が悪すぎたのか、体の関係のほうが楽になった。


好きだとか、愛してるだとか、
面倒くさい。


だから、彼女じゃなくて、セフレとかで充分。
引くなら引いてもらって結構。

これが俺のやり方だから、誰に文句付けられてもいい。



だから、清楚な感じの女子にモテたのは、
中2までの話で、それからはギャルみたいなんばっか。


たまに感情を混ぜようとする奴もいる。
そうなったら俺は切る。



別に最初から好きでもないから、泣かれてもいい。
最低だって罵ってくれても構わない。


今だって、好きな奴はいない・・・はずだから。

「・・・ね・・・場所変えようよ、空」


さっきまで俺にキスしていた女は、俺から少し離れてそう言った。
この人は一つ上の先輩。
カナリ美人。



「なんで?」



「えー、だって理科室だよ?
ラブホとかのがいい」



んなの知るか。



「やだ」


「んっ・・・」


これ以上喋らなくする為に、俺が口付けて遮った。



金俺払うんだろーが、結局。








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