未来日記に憧れて
約束の時間、約束の駅。天気は快晴でまさにドライブ日和なのに、私の心はどんよりとしていて……。
いつもとは違う緊張感で守さんの到着を待った。
「おまたせー!」
いつもと変わらない守さんの笑顔。その笑顔にホッとすると同時に、例の件を伝えなきゃ、と使命感がこみ上げる。
「ありがとうございます。近くまで来てもらっちゃって」
「大丈夫だよ。さぁ、乗って」
促されてスポーツカーの助手席に乗り込む。
「じゃあ、出発するね」
シートベルトを締めるとゆっくり車が走り出した。
「1週間元気だった?」
明るい口調の守さんとは裏腹に、私は複雑な想いを抱えていた。
やっぱり話さない方がいいのかな……。
「どうしたの?具合悪い??」
何も答えない私に気付き、心配そうにこちらを見る。
「止めて下さい」
でもこうしてる間にも撮られてるかもしれないし、やっぱり話さなくっちゃ!そう心に決めて顔を上げる。
「どうしたの??」
「大切な話があるんです」
まっすぐに守さんを見つめた。その様子に守さんもただごとではないと察してくれたらしく、道路の端に車を止めてくれる。
「あの……突然こんな事言われても意味わかんないと思うんですけど、私達の写真がネットに載ってるんです」
そう言った瞬間、守さんには明らかに動揺の色が走った。
「そう……なの?」
冷静を装う守さん。だけどその視線は私の方へは向いていない。
「もしかして……知ってたんですか?」
沈黙が全てを物語る。
「じゃあ守さんもあのサイトとグルなの!?」
しばらくの沈黙の後、守さんが重い口を開く。
「……あぁ」
力なく出たその言葉。私がかすかに持っていた期待は見事に砕け散った。
「酷い!!!」
もうこの場所には居たくない。そう思うと同時に私はドアを開けて外に飛び出していた。
「ちょっと待って!でも俺、そんなつもりじゃ……香奈ちゃん!!!」
遠くで守さんが私を呼び止める声が聞こえる。だけど私は振り返らず、走り続けた。
遠くに駅が見えたかと思うと、どんどん近づき、そのままの勢いで改札を通り電車へ駆け込む。
息が切れてとても苦しい。けど、胸の痛みの方がはるかに苦しかった。
いつもとは違う緊張感で守さんの到着を待った。
「おまたせー!」
いつもと変わらない守さんの笑顔。その笑顔にホッとすると同時に、例の件を伝えなきゃ、と使命感がこみ上げる。
「ありがとうございます。近くまで来てもらっちゃって」
「大丈夫だよ。さぁ、乗って」
促されてスポーツカーの助手席に乗り込む。
「じゃあ、出発するね」
シートベルトを締めるとゆっくり車が走り出した。
「1週間元気だった?」
明るい口調の守さんとは裏腹に、私は複雑な想いを抱えていた。
やっぱり話さない方がいいのかな……。
「どうしたの?具合悪い??」
何も答えない私に気付き、心配そうにこちらを見る。
「止めて下さい」
でもこうしてる間にも撮られてるかもしれないし、やっぱり話さなくっちゃ!そう心に決めて顔を上げる。
「どうしたの??」
「大切な話があるんです」
まっすぐに守さんを見つめた。その様子に守さんもただごとではないと察してくれたらしく、道路の端に車を止めてくれる。
「あの……突然こんな事言われても意味わかんないと思うんですけど、私達の写真がネットに載ってるんです」
そう言った瞬間、守さんには明らかに動揺の色が走った。
「そう……なの?」
冷静を装う守さん。だけどその視線は私の方へは向いていない。
「もしかして……知ってたんですか?」
沈黙が全てを物語る。
「じゃあ守さんもあのサイトとグルなの!?」
しばらくの沈黙の後、守さんが重い口を開く。
「……あぁ」
力なく出たその言葉。私がかすかに持っていた期待は見事に砕け散った。
「酷い!!!」
もうこの場所には居たくない。そう思うと同時に私はドアを開けて外に飛び出していた。
「ちょっと待って!でも俺、そんなつもりじゃ……香奈ちゃん!!!」
遠くで守さんが私を呼び止める声が聞こえる。だけど私は振り返らず、走り続けた。
遠くに駅が見えたかと思うと、どんどん近づき、そのままの勢いで改札を通り電車へ駆け込む。
息が切れてとても苦しい。けど、胸の痛みの方がはるかに苦しかった。