夢列車
「そう言えば、まだ名乗ってませんでしたね」
彼はそう言って姿勢を正した。
「僕は瀬戸翔(せと かける)です。一応大学院生をしています」
「あ、私は狭山梨花です。梨花でいいですよ」
「じゃあ、僕も翔と。呼び捨てで構いませんよ。敬称は慣れていないので」
その瞬間、私の脳がオーバーヒートしたのは目の前の彼には内緒。
「う、ぁ……。か、かけ。かけ……」
「はい」
あぅぅ。『る』が、『る』が出てこない……。
き、緊張するよぅ。
……いやいや! ただ名前を呼ぶだけ! 名前を呼ぶだけ!
この程度で狼狽してどうする、狭山梨花! そんなんでこれから先やっていけるのか! いやいけない!
……待て、私。
先って何?
…………。
いやぁあああああっ!
無理! 無理無理無理!
そんな、彼と×××して○○○で□*%♂♀☆@!
今日会ったばかりの人と、なんて!
でも、そういう人もいるらしいし、彼、おしゃれだから当たり前なのかも……。
ど、どうしよう……。求められるのかな?
今日の下着、どんなのだっけ?
「どうしました?」
「スーパーで安売りのやつだった!」
「何がです?」
「そんなの決まって――」
今、何を口走ろうとした、私?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!
「ななななななな! 何でもないの!」
「はぁ」
呆れてる! 完全に意味不明って顔してるよ!
誤魔化さなきゃ! なんとしても!
「もう、本っっっっっっっっ当に何でもないから! 気にしないで! 乙女的に!」
「乙女的?」
「そう! お願い、翔……」
「――はい、梨花さん」
クハッ!
ハートに直撃ぃ!
笑顔が輝き過ぎっ!
ああ……もう訳が分からない……。
彼はそう言って姿勢を正した。
「僕は瀬戸翔(せと かける)です。一応大学院生をしています」
「あ、私は狭山梨花です。梨花でいいですよ」
「じゃあ、僕も翔と。呼び捨てで構いませんよ。敬称は慣れていないので」
その瞬間、私の脳がオーバーヒートしたのは目の前の彼には内緒。
「う、ぁ……。か、かけ。かけ……」
「はい」
あぅぅ。『る』が、『る』が出てこない……。
き、緊張するよぅ。
……いやいや! ただ名前を呼ぶだけ! 名前を呼ぶだけ!
この程度で狼狽してどうする、狭山梨花! そんなんでこれから先やっていけるのか! いやいけない!
……待て、私。
先って何?
…………。
いやぁあああああっ!
無理! 無理無理無理!
そんな、彼と×××して○○○で□*%♂♀☆@!
今日会ったばかりの人と、なんて!
でも、そういう人もいるらしいし、彼、おしゃれだから当たり前なのかも……。
ど、どうしよう……。求められるのかな?
今日の下着、どんなのだっけ?
「どうしました?」
「スーパーで安売りのやつだった!」
「何がです?」
「そんなの決まって――」
今、何を口走ろうとした、私?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!
「ななななななな! 何でもないの!」
「はぁ」
呆れてる! 完全に意味不明って顔してるよ!
誤魔化さなきゃ! なんとしても!
「もう、本っっっっっっっっ当に何でもないから! 気にしないで! 乙女的に!」
「乙女的?」
「そう! お願い、翔……」
「――はい、梨花さん」
クハッ!
ハートに直撃ぃ!
笑顔が輝き過ぎっ!
ああ……もう訳が分からない……。