私の愛する憂鬱




ずっと昔から、悠といると焦りやら嫉妬やら、劣等感で感情がぐちゃぐちゃになったり、心臓のドキドキや体温の上昇を止められなくなったり。

自分をコントロールできなくなってしまう。

私はそんな感覚が大嫌いだった。



自分という人間が、悠によってコントロールされている。


そんな気持ちが日々まとわりついて離れなかった。




でも、悠から離れなかったのは幼なじみだからではなく、悠が好きだから。










「久しぶり、愛子」

目を細めて悠が言う。


悠はやっぱり綺麗だ。
三年前と変わった所といえば、身長が少し、いや、かなり伸びたこと。





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