私の愛する憂鬱
「…………っぶねー!」
見事に悠の右頬にジャストミートしたと思ったあたしの右手は、殴られる直前に悠が出した箱にのめり込んでいた。
「三年ぶりの再会なのに、こんな手荒い歓迎受けるとは思ってなかったよ、愛子。あーあ、大切なラブちゃんが……」
あたしのパンチを受けてグシャグシャになった箱を見て、愛子のパンチをガードできるようになったなんて、成長だろ?なんて言ってる。
「なんで帰ってきたの?…………ってゆうか、ラブちゃんって誰?」