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一冊の本
「いった……、何か蹴っちゃった…。」
放課後の廊下。
足に痛みを感じて足元を見ると、1冊の古い本が落ちていた。
「……図書室のだ。」
本の背に番号が書かれたシールが貼ってある。
「未來ーっ、早くー!」
「ごめん〜っ」
いつものあたしならこんな本、拾わない。
だけど、なぜだか、この本が気になってとっさにカバンの中に入れていた。