樹の下で、君を想う。




ザッ



まだ授業は終わってないというのに

人の気配がした



だれだろうと思いながら後ろを見ると




そこにはさっき麗奈と見た

拓真という人がいた。



そこまでかっこいいわけじゃないけれど

茶色いふんわりとした髪

吸い込まれそうな優しい目

整った顔



私はその容姿にすっかり見とれていた。












―――――キーンコーン―――――




「美由ぅー

 遅くなってごめんね?」


その声で振り返った


「大丈夫大丈夫!食べよ」



「あ、そういえば麗奈」

「ん?」

拓真って人いるよ!
そう言おうとしたけど


振り返ったらもう
姿はなかった。



これが私と拓真の出会い
< 5 / 13 >

この作品をシェア

pagetop