実らない片想い
~紗々の恋と友情~
『…ごめん。やっぱり調子悪いから帰るね…。先生に言っといて貰っても良い?』
下を向いたまま言う。
茜「え…それは良いけど…大丈夫?」
桜「先生とかに送ってて貰った方が良いんじゃない?」
本当に心配そうに言ってくれる2人。
『大丈夫…。じゃあね…』
軽く微笑んでそのまま出口へ戸惑い顔のみんなを残して向かう。
「あ、清水さん…お大事に…」
そんな上矢くんの声にも返事をせずに鞄を握り締め、教室を出る。