青空ノート。
病室からの空
青い透き通った空に1本の飛行機雲。
今日みたいな空を母さんは好きだった。
いつもベットから起きると窓をみて、
「今日はきれいねぇ。」
「今日は雨だわ。」
「今日はくもがないのねぇ。」
と、いつも独り言をしゃべってた。
そうしているうちにだんだん同じ年代ぐらいの人が話しかけてきて母さんは病院の人気者になった。
母さんは昔から体が弱くて、よく病院のお世話になってた。
10年位前は、肺がん。4年位前は脳卒中でたおれた。
なんとか手術して両方助かったけど、カゼをよくひいたりしてうまく家事もできなかった。
そして、今日。
母さんは空へ逝ってしまった。
空が好きだった母さんは俺に「空」と名づけた。