ひまわり
うっ…。
また夢。
今度は、ぼやけてない。
いつもは、ぼやけてるのに。
ハッキリ見える…。
病院の病室だ…。
「麗…」
「奏…?」
やっぱり奏なんだ…。
車にぶつかる寸前に奏があたしを庇ったんだ。
それで…。
「死のうとすんじゃねぇよ
お前は、人じゃねぇんだから」
そうだ…。
あたしを助けてくれたのも奏。
支えってくれる人がいることを教えてくれたのも奏だ。
あたしは、全部、全部…
奏に教えてもらったんだ…。
「うっ…」
何で…
今まで忘れてたの…。
はぁ…。
でも…
今も昔もあたしは、奏が好き。
それだけは、同じ。
変わらないものなんだ。