ひまわり
「柊さんのお父さんは、俳優の如月太郎
お母さんは、朝比奈華なんでしょ~?」
何で…。
知ってるの…?
あたしのお父さんは、中井さんが言った通り。
大物俳優の如月太郎。
お母さんは…
大女優の朝比奈華。
あたしは…
この2人から生まれた本当の親子…。
何で…
それを中井さんが知ってるの…?
落ち着け…。
ここは、否定しないと。
「何言ってるの?
そんなあるわけない。
大体、証拠だってない」
「証拠ねぇ~。
よくそんなこと言えるね!
親に捨てられたくせに…。」
「何、くだらないこと言ってるの。
あたしは、捨てられてない。
ちゃんと親がいる。
それで?
ほかに用がある?」
捨てられた…。
あたしは、捨てられた。
だからってあんたに色々言われる筋合いなんてない。
あたしは、あたしなんだから。
思い出したくなかったのに。
いずれわかることだけど…。
過去は、消せない。
過去には、戻れない。
変えられるのは、未来だけ…。