ひまわり
~傷~奏side~
麗は、俺の腕の中で寝てる…。
こんなに安心して寝られると…
何にもできねぇー。
何で
コイツは、泣いてるときしか素直になんねぇだよ…。
もっと
素直になれよな…。
中学のときの方が素直だったな。
今は、こんなに強がりになりやがって…。
「…っ
くそっ!」
くそっ…
何でだよ…
何でだよ!!
ひまわりの少年は、俺だ…。
あの事故の時
麗をかばったのも俺だ…。
俺は、あの事故で背中に傷を負った。
俺と同じく麗も傷を負った。
俺は、麗をかばいきれなかったんだ…。
麗は、俺のことを多分…
覚えてないんだ。
俺に気づかないってことは、そう…。
覚えてないんだ…。