君が笑うなら

「愛してるよ、伸ちゃん」


祖父母の家に引き取られ
母親の最期を看取った


どこまでもあったかくて
どこまでもまっすぐだった母親の



最期の言葉なんて



「幸せにできなくてごめんね」



思い出すだけで
かわいそうで 理不尽で



どれだけ無念だったろう
どれだけ辛かったろう



なんでこんなに善い人が
なんでこんなに強い人が
こんな仕打ちをうけるんだよ



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