君が笑うなら

好きだ。

好きだ。好きだ。好きだ。


「普通1人にしてくれんだろ」

「だって勝田くんは、
独りぼっちで泣くんだもの」


好きだ。スキだ。すきだ。


「お前だって毎日泣いてる」

「勝田くんは今日が初めて?」


なんでかなんてわからない。
理由がいるのかもわからない。


「…本当にもう、帰ってくれ」

「辛いの?寂しいの?
あたしじゃ力になれない?」


ただ、1つわかるのは。


「…頼むから――…。」


これ以上惹かれると…、
押さえきれなくなる。


「…わかった」


立ち上がる相原舞から、
風を受けて香る清潔感溢れるシャンプーのにおい。



「勘弁してくれよ…」


相原舞の後ろ姿を目で追って、
小さな声で呟いた。

この気持ち、
どうしろってんだよ。


胸が、無駄にいてぇよ。


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