Bremen
『貴様が勝手に一人でやるのなら、私も好きなようにやらせてもらうまでだ。
………ボヤボヤするな!
次が来るぞ!』
『!!』
ストレグンが気付くのと同時に、デヴァーシャが再び弾丸を切り落とす。
『静止していれば、的になるだけか。
ならば!』
ストレグンとデヴァーシャは時に一つ、時に二つの影となり、敵の狙いを翻弄する。
流石に元・師弟だけあって、絶妙な呼吸のコンビネーションを見せる。
(このまま奴との距離を縮め続けられるか?
それなりに相手の位置が把握できていれば、翻弄しながら懐に飛び込める。
これだけ距離に開きがあると、ただの弾避けと変わらない。
逆に奴を引きずり出せないだろうか?
せめて、こちらから見える位置まで………?
見える位置!?)
ザザッ!
『何っ!?
バード!!
止まれば撃たれるぞ!!』
急に動きを止めるストレグンに驚くデヴァーシャ。
案の定ストレグンに向けて、無数の弾丸が迫り来る!
『解ったぜ、ワオン。
いくら魔奏力を使おうと、これだけ正確無比な射撃を……
しかも見えない位置に居る相手を連続して狙撃できるわけが無い!』