Bremen
 
『お前は学習能力が無いのか?
それとも記憶力が無いのか?
いい加減にしろ!!
そいつの周りには既に魔奏力で結界が張ってある。
お前がそういう行動に出ることを予想してな』

言いながらワイヤーの捕縛を解くストレグン。
そしてデヴァーシャをキッと睨みつけた。


『次に勝手な行動をしてみろ。
今度はお前を縛り上げるぞ?』

ストレグンから自分に向けられるプレッシャーに気圧され、デヴァーシャは剣を収めて退いた。
姫にも釘を刺されていただけに、怒りに我を忘れていたことを恥じたのだろう。


『さて………
ファーゴ、お前には色々と聞きたいことがある。
まず、お前はジョウルリの国民では無いと聞いた。
あちら側に与している理由は何だ?』

『弦楽震ストレグンに選ばれし奏者、バード。
君もジョウルリの人間では無いんだろう。
何故こちら側に与している?』


『質問に質問で返すな。
俺は少しばかりジョウルリに恩義があってな。
それと反乱軍に奏者の敵対者・シジマが絡んでると聞いている。
俺が動く理由はそれだけだ。
次はそちらの理由を聞かせてもらう番だな』

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