Bremen
暗雲のキャンバスに巨大な五線譜が浮かび上がり、それが生き物のように動き出して五重の輪を作り出す。
その中心から地上に光が差し込み、五線譜の輪一杯にまで広がる。
まるで天と地を支える柱の如きその光が一層の輝きを放って弾け飛ぶと、そこには巨大な黄金のバイオリンが宙に浮かび佇んでいた!
「はっ!」
バードがギターに飛び乗ると、ギターはバイオリンに向かって一直線に飛び始めた!
そしてバイオリンの指板(指で弦を押さえる部分)の根本付近に吸い込まれると、バイオリンは轟音とともに人型に変形を開始!
弦が糸巻き部に収納され、指板以外の胴体上部パーツが左右に別れた後、下から上に起き上がり肩部を形成。
同時に肩の中に収納されていた腕部が出現する。
胴体下部は中央から縦に割れ、その中からは人型の下半身が姿を現した。
下半身を収納していた左右下部パーツは背面に回って翼を展開。
そして指板が肩を軸として縦に回転し、糸巻き部は背後に移動。
その動きと連動して、指板によって隠されていた胸部と頭部が出現する。
最後にバイオリンの弓が暗雲を吹き飛ばしながら天より打ち出され、飛んで来た弓の弧を右手で受け取って変形完了!
『弦楽震ストレグン
邪を調律すべく
ここに奏臨!!』