Bremen
「よしよし、分かった。
頑張ってもらったからな、ソナの好きなものを食べさせてやるか」
「うわぁいニャ!!」
……この時、まだバードは気付いていなかった。
ソナの本性に。
「……それとカンツォーネ風お好み焼き、あとジャンボエビフライ×5カレー大盛りも追加ニャ。
デザートにはビッグバンパフェと10段ハニートースト、それにカイザーティラミス1ホールとゴッドプリン……あ、魔神級おはぎ20個♪
え〜っと………
以上かニャ♪
バードは何にするニャ?」
「………フライドチキンとホットコーヒーをブラックで。
以上だ」
……待つこと1時間半。
やがて注文した料理が出揃ったが、バード達のテーブルに乗り切らず、隣のテーブルも借りて並べられた。
(忘れてた……
ケットシー族は食事回数は少ないものの、一度の食事量が尋常ではないんだった)
「んニャ?
バードは何でカウンターに居るのニャ?
こっちで食べないのニャ?」
「そのテーブルに、俺の食事を置く場所があれば座ってやる」
ソナはバードに一声掛けはしたものの、返事が終わらない内に目の前の食事にがっつき始めた。
その豪快な食べっぷりに、バードをはじめ店内に居た全ての者の手が止まり、ソナに注目した。
………そして30分もしない内に、テーブル上の全ての食器の上から料理は消えてしまった。