Bremen
「……と、あとウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングあんみつでフィニッシュニャ♪」
(俺は……お前との縁をフィニッシュにしたい)
前にも見たことがある。
テーブルに並べられた大量の料理を、嬉々とした表情で貪る猫耳娘。
それを目の当たりにしたバードは素直にそう思っていた。
「お姉さん、見事な食べっぷりだねぇ。
この街で働く男どもの中でも、お姉さんほど豪快に食べられる奴は居ないよ。
いや、実に痛快だった!
今食べた分は、私のおごりにしといたげるよ」
店主と思われる恰幅の良い中年女性が出て来て、心底楽しそうに大声で高笑いする。
「すまない、俺の連れが迷惑を掛けてしまって……」
バードは店主の前まで歩み出て一礼した。
「あんた、この娘の彼……」
「いや、絶対に違う。
ソナ、行くぞ。
今度勝手に動き回ってみろ。
首輪を付けて鎖で繋いでやる」
「ニャ♪
そうなれば、いつもバードとピッタリくっついていられるニャ!」
「………最終的に、俺はお前に食われるような気がしてきた」
「ちょいと、あんた達さ。
食事代をチャラにしてあげる代わりに、一つ頼まれてくれないか?」
女店主が、漫才のようなやり取りをしているバードとソナに話し掛けてきた。