Bremen
「………なるほど。
そういう経緯だったのか。
無茶しやがって……」
「結果オーライだよ。
……それよりも気になるのは、何故突然山火事が怒ったのか、だ。
このハイハットは街全体が工業地帯ということもあって、災害には過剰と言えるほど警戒している。
あれだけ大規模な山火事が起こるまで誰も気付かないなんて、到底考えられない。
もしかしたら、トオンの紋章から教えられた………」
「ああ。
俺達『奏者』と相反する存在、『シジマ』の可能性は高い。
これからの旅、奴らとの戦いの旅になるかもな」
「バぁ〜ドぉ〜!
スネアぁ〜!」
ソナが手を振りながら、二人の元に駆け寄ってくる。
続いて食堂の女主人も。
「にゃはは♪
スネア、顔が真っ黒けニャ」
「この子達のおかげで元気を取り戻したようだねぇ。
なんだい、服がボロボロじゃないか。
………この人達と旅に出るんだろ?
あたしとしちゃあ、あんたには街に残って工場を仕切って欲しかったんだけどね、行かなくちゃいけないんだろ?
よし!
明日の朝までに、旅に出ても恥ずかしくない服を仕立ててやるよ!」
バード達は女主人の家に泊まり、明朝の出発に備えることにした………