Bremen
 
ソナに分かりやすく説明している時、ソナーに反応した物体を見つけたスネア。

「近いぞ……
左前方か。
もう少し近付いてライトを点けてみよう」


反応があった辺りまで潜航し、ライトで海中を照らしてみる。

「な、何だ!?
このバカデカいバケモノが禍嗚主なのか!?」


ライトを浴びて浮かび上がる、呑渦王レヴァテリトンの全貌………
真紅の体を持つ真珠貝の姿で、その貝の中から蛸の足が無数に伸びている。
モビィディックよりも一回り大きい巨体であり、蛸の足に捕まったストレグンが今にも貝の中に引きずり込まれそうだ。

「このままではストレグンが奴に食われる!
かと言って………
いや、現状を切り抜けるには『これ』を使うしか無い………!!」

スネアの視線の先。
そこにあるのは、先程モビィディックを潜航モードに切り替えたレバーだ。
レバーの位置が、そのまま現在のモードを表している。
表示は左から『走行』『巡航』、そして現在選択されている『潜航』。

その横にあるもう一つの表示。
『突撃』………

迷っている暇は無い!
スネアはレバーを切り換えた!


「行くぜ、モビィディック!
突撃モードに移行する!!」




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