Bremen
 

赤光の五線が天に舞い、ストレグンが出現した時から空を覆ったままの雷雲に召喚円を描き出す!
ワオンは左腕の袖を捲り上げ、二の腕に赤く光るトオンの紋章を円に向けた。

召喚円の中央から射す光が広がり、そこから現れる赤金色の巨大な楽器……
我々の世界、日本の伝統的な雅楽器『笙(しょう)』だ!


「ハッ!」

ワオンが笛を振ると笛の先端から巨大な笙に向かって光の筋が真っ直ぐ伸びて行き、その光に引っ張られるように笙の中へ吸い込まれるワオン。


奏者を得て、笙の形の鳴流神が変形を開始する。

まず全体が中央・左・右に三分割し、更に左右のユニットは上下に分割される。
左右上側のユニットは腕部となり、特徴的な突起を持つ肩アーマーと袖鎧風の外装に変形。
左右下部ユニットの外殻は袴を彷彿させる腰アーマーになり、中から細身の脚部が現れる。
中央ユニットの前面外殻が背後に移動して、戦神を思わせるデヴァーシャのボディーと頭部が出現。

それはまさしく、赤金の巨大な鎧武者だった!


『閃の称号を持つ鳴流神……
雅楽閃デヴァーシャ、奏臨!
推して参る!!』




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