Limit love
いつの間にか脱衣所には黒のスウェットが
置いてあった。
着ろってことかな?
着替えるものがなかったから
スウェットを借りた。
「あの、これ借りても良かったんですか?」
あたしが着ているぶかぶかのスウェットを
つかみながら言った。
「あぁ」
「ほんとうにありがとうございました。」
「………」
「あしたには帰るんで…」
「どこに?」
「…家に」
「自殺すんだ…」
あたしの考えはお見通しらしい。
「…えぇまぁ…生きてる価値ない…ですから」
「…そうか。とりあえず敬語使うのやめろ」
「へ?あぁはい…うん…」
自殺するの聞いてとめないんだ…
期待してたわけじゃないけど、
なんかちょっとはとめてほしかったな。
まぁこれから死のうとしてるやつが
何言ってんだかってかんじだよね…
自分で思ったくせに歯が浮く…