Limit love
あんまりみんな大声で笑うもんだから
あたしまでおかしくなってつられて笑った。


「お前まで笑うなよ…」


すねた子供みたいに言う湊が面白くって
余計に笑ってしまった。
でもすごく可愛かった。


「まぁまぁ、湊ちゃんほどほどにね~?
じゃ、ばいばーい」


手を振ってみんな別々の道に曲がって
家に帰った。



あたしと湊はふたりで同じ方向に。
同じ家に…。




「湊の友達っていい人ばっかりだね。」



夜空に浮かぶ星をみながらポツリとつぶやくように
言った。


「まぁ、な…
バカだけどあいつらいいやつだよな…」


湊もあたしと同じようにポツリとつぶやいた。


「また会えるかな?」




「あたりまえだろ?
 オレのダチだからいつでも会える。心配すんな。
 あいつら鈴が呼んだら飛んでくるかもな。」


そういってすこし笑いながらあたしの髪をわしゃわしゃと撫でた。





「うん。またいっぱい話したいな。」




みんなと会えるのが今日で最後…
そんな気分になった。




さっきまでうるさいくらい騒がしかったのに
今は湊と二人っきりで静かだったから急に寂しくなった。



でもそんな心配いらないみたいだね。



湊が心配するなっていったし、





あたしの隣には湊がいるから。



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