KING CASTLE
生徒会役員は、美男美女だらけだ。
あたしがそこに入ったのは、ただのイジメでしかないだろう。
「妃芽、ほら早くこっち来い!」
「あ、あぁ玲羅」
同じクラスの見知った顔が、あたしを促す。
軽くうなずいてそこに行くと、玲羅の隣の席に座った。
あたしが座ると、伊吹も会長席に座る。
一座を見渡せば、壮観なくらい美人ばっかりだ。
先輩たちも、一年生も。
だけど、変わり者だらけでもある。
「今日月曜日だ〜!」
そう隣で喜ぶ玲羅は、漫画オタク。
美人なのに、暇さえあれば少年・少女問わず漫画を読みふける。
さばさばしてて、男子と話も合うからモテるのだ。
漫画ばっかり読んでるくせに、頭がいい。
一年生ながら、彼女の民政に隙はない。
伊吹が書類に目を通している間、比較的自由なわけで。
だからしゃべってる人も多い。