KING CASTLE
「空いている時間でやればいいだろ。そんなことまで俺に言うな」
「あんたのことだからみっちりスケジュール組むんでしょうが」
まあ、その通りだけど。
「クラスのこともあるのに!あたし美術推薦でこの学校来てるのに!!」
うるせえな。
だんだん、叫びを聞いているのが疲れてきた。
「……じゃあ、俺を満足できたらスケジュール減らしてやるけど?」
そう言って、蒼井の顎に手をかける。
妖しくなぞってやると、途端に黙り込んで耳まで真っ赤にした。
あぁ、この反応。
コイツの反応を見てると、からかいたくなってしょうがない。
「む…っり…!!」
歯を食いしばって悔しそうに言う姿が、また面白い。
その先を見てみたくなる。
「なんで?」
「無理、なものは…っ!無理なのっ」
「出展は?」
「……!やだぁ…っ」
…あー。
涙目になる蒼井をジッと見つめていると、少しヤバい。