KING CASTLE

こんな女は他にいなくて。

興味深いし、放っておけなくなる。

我が学園の猫娘はどうも変わっていて、
飽きない。




蒼井の腰に手をまわすと、

「え、ちょっと!い、伊吹!?」

ビックリしたような声で固まった。


「うっせーな、チビ」

「なんだとコラ」

温かいぬくもりが本当に猫っぽくて、
しかもこの猫は口が悪すぎる。




別にコイツと俺はなんの関係もねえけど。

いつか懐かせてやろうと思った。


怒った顔よりも、
笑顔を向けさせてやろうと、思った。


隣にいると自分が一番安心していることに、
まだ俺は気付いていない。


< 47 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop