KING CASTLE

「あん、たが…っすんのが、悪いんじゃない!」

途切れ途切れに言って睨みつけると、

「うっせんだよチビ」

冷たい表情のままそう言う伊吹。



さすがに、キレた。





「……ふざけんな!!なんなのあんた!人に何度もキスしといて、チビ!?あり得ないからっ」

さっきまでの怒りが爆発したみたいに、次から次へと言葉が出てくる。

「だいたい、ファーストキスから全部奪っといて何様のつもりだっ!」

隙あらばキスばっかりして。
ホント…

「あたしを…何だと思ってんのよ!」

息も荒くまき散らしたのにやっぱり伊吹はずっと同じ表情で。

冷たく怒ったような顔をしたまま、動かさない。


「嫌い嫌い嫌い嫌い、大っ嫌い!」

大きく立派な生徒会室の扉を、バタンッと閉めて出ていった。

あんな男、最低すぎる!




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