KING CASTLE



どうしようかな。

2週間近く経ったけど、まだ生徒会に足を運んでない。


ていうかいつもは伊吹に無理矢理連れて行かれてたから、なんとなく行きにくいんだ。

だけどサボってたら、他の皆に迷惑だとも思う。

あと1週間もすれば、文化祭なのに。


部活で出展する美術の絵は、もうすぐ完成する。

生徒会の仕事は、雑用係とはいえ、押し付けられたとはいえ、引き受けたんだからやらなくちゃいけない。

だけど、伊吹とあれからまだ、一言もしゃべってないとなると。

行きにくい。


「ひ〜め〜ちゃぁ〜ん?」

「ぎゃっ」

後ろから髪の毛をグチャグチャにされて、飛び上がった。

だれだよあたしの猫っ毛をグチャグチャしたのはっ!


キッと睨みつける体勢で振り返ると、頬をふくらませた龍聖だった。

「どーして生徒会こないのさ」

口を突き出していう龍聖に、言葉がつまる。



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