Time to be in love
「帰って来ないって」



「こんな家、帰って来るわけないじゃん。



いらないんでしょ私のこと。



ならいいじゃん。


これ書いたら二度といらないものが無くなるんだから」



言ってて自分が悲しくなった。



それでも決めたことだから。



だから私は……………………



「書いてやれ」



そう言って自分の部屋へ戻っていったお父さん。



無言のまま黙々と書いてくれたお母さん。



関係ないと言わんばかりに私の方を見ない茜。



「いってきます」



最後に言う言葉は誰にも返されずに虚しく消えていった。



< 133 / 324 >

この作品をシェア

pagetop