Time to be in love
「あなたのせいでエラい目にあいました」



「会ってすぐ何言いだすんだ」



夕方。ある日本家屋の一室。



「まさかあなたがここまで知っているとは考えていませんでした。これじゃあ私に正体バラしてくれって言っているもんですから止めてください」



「何のことかな?」



「知らばっくれんじゃねぇ。星野があんたに会いに行くって言ったら変に感じんだろうが。あんたとは仕事上の関係としか思わせてねぇんだから」



「ふぅん、仕事上か。いっそのことバラしちゃえば?仕事仲間とかじゃないんでしょ?まぁ、梨香や夏樹は別として」



「そうしたらあんたのこともバレることになるんだよ?」



「いいんじゃない?もうそろそろバラさないといけないこともあるし」



「ああ、あの子供ね」



視線を外し遠くを見た。



一番星が輝いていた。



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