ツンデレ★王子 -2nd-
「今ここで…抱いて…」


それは本当に好きだからできること。


「お前何言って…」

「お前じゃない…」


あたしは…

あたしの名前は…


「愛里です…!!」


先輩が視線を落とす。

あたしは先輩を見る。

目が合わないのは、こんなに辛いことなのか…


「…できない」


虚しく響く悲しい言葉。


「…それはあたしが子供だからですか?」

「……」

「それとも…リンカさんを好きになっちゃったからですか?」


先輩が驚いてあたしを見た。

やっと視線が合う。
< 157 / 202 >

この作品をシェア

pagetop