ツンデレ★王子 -2nd-
神谷くんが出ていくと、先輩は急いであたしに近付いた。


「大丈夫か…?」


神谷くんが座っていた席に座って、神谷くんと同じように手を握る。

温まりきった手を…


「先輩…どうして…」

「ななちゃんから聞いて」

「でも大学じゃ…!」

「大学より愛里の方が大事だよ」


優しい言葉が胸に染みる。

傷付いた胸を包み込む。

恥ずかしがらずに、あたしの名前を呼んでくれる…
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