ツンデレ★王子 -2nd-
「先輩!先輩!」


何度呼んでも反応しない。


「ムダよ、眠らせてあるから」

「……」

「相談があるって言ったらすぐ部屋に入れてくれた…本当、夏目くんは優しいよね」


そう笑いながらそっと先輩に触れる。

スルリと撫でるその指が、先輩の唇に触れた。


「止めて!先輩に触らないで!」


あたしは一歩踏み出した。

同時にリンカさんがあるものを突き付けてきた。

キラリと光るもの…

…カッターナイフだ。
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