ツンデレ★王子 -2nd-
その時、おでこにあたたかいものを感じた。

先輩の唇のあたたかさ…

あたしは気付かれないように薄く目を開いた。

すぐそばに先輩がいる。

ずっとこのままいてほしい…


「……」


先輩がベッドから出ようとしたとき、あたしは先輩の服を掴んだ。

驚いた顔であたしを見る。


「…ここにいてください…」


先輩は黙って隣りで寝てくれた。

それはどんなことにもまさる、幸せな時間だった。
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