ツンデレ★王子 -2nd-
「なな、ありがとって言いたいとこなんだけど…」


放課後、ななと一緒に教室を出た。


「あんなに怒んなくても…」

「あいつがめんどくさいこと言うからさ…愛里も困ってたし」

「いゃ、冗談だって分かってたから全然気にしてないよ」


ななが急に止まる。


「クラス委員みたいな責任あることして、少しでも大人なりたいんでしょ?」

「え?」

「…先輩に追いつくために」


言葉に詰まった。

また本当のことを言われたからだ。
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