ツンデレ★王子 -2nd-
先輩に会いたいなぁ…


「痛っ!」


ぼーっとしていると、紙で指を切ってしまった。

切れ口から血がにじみ出る。

変わらない自分を再確認。


「大丈夫!?」

「大丈夫大丈夫。慣れてるから」

「ダメだよ!ちょっと見せて!」


強引に手を引っ張られる。

そして指先にあたたかな感触を感じた。


「ちょっ…!何してんの!?」


黙って指先にキスをする。

沈黙が広がる。


「はい!これで大丈夫!」


しばらくして、神谷くんは笑って手を放した。
< 55 / 202 >

この作品をシェア

pagetop